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ツイッター @hyokofuji ミサ

佐伯祐三展


大阪市立美術館佐伯祐三展を見に行った。

ユトリロに影響を受けて描いた、パリの街角の作品が見たくて出かけたのだけど、それ以外の作品も沢山見られて良かった。
パリに行く前の作品で、自画像や勝浦の風景を描いたものは、後の作品と随分印象が違っていて驚いた。 

佐伯祐三は1924年にフランスに渡り、里見勝蔵とともにヴラマンクを訪ねた。 
そこで彼は「アカデミック!」と一喝されたらしい。 
自分の絵を頭ごなしに否定されてどんな気がしただろう。 
よく自信を失ってしまわなかったなぁと思う。 

それ以後、彼の画風はガラっと変わるのだけど、悩んだり迷ったりしながらも、ショックを画風の転換に生かす彼のエネルギーに圧倒される。 

帰国後大阪で描いた《滞船》などの作品も展示されていたけれど、やっぱり佐伯祐三にはパリの街角がよく似合う。 
再びパリに戻って描いた《場末の街》という作品が特に良かった。 
亡くなる直前に描かれた《モランの寺》や《煉瓦焼》も気に入って絵葉書を買ってしまった。 
寂しげなんだけど、強さや情熱も感じられるところが好き。(筆遣いのせいかな??)