カジヒデキBLUE HEART TOUR 2012年7月15日(後編)
(前編よりつづく)
この日のセットリストがまた素晴らしかった。
カジくんファンの方々も口を揃えて褒めていたけれど、私も絶妙な選曲に大興奮。
『BLUE HEART』を初めて聴いた時にそのカラフルな印象に驚かされたけれど、新旧取り混ぜたこの日のセットリストもやっぱりカラフルで、新しい曲の中にも懐かしい曲の中にもカジくんらしさがギュッと詰まっている。
『BLUE HEART』を聴いたあとで今までのアルバムを聴き直すと、今までの作品一つ一つがいっそう輝きを増すように感じられる。
どの作品ももともと大好きなんだけど、今までよりもっと深い部分で理解できるようになった気がして、そういう意味でもこのアルバムは「カジヒデキ決定盤」だなって思った。
いつもながらカジくんのライブは、初めて来る人も、ずっと来ている人も、久しぶりに来る人も、みんなが楽しめる内容になっていて、そこにカジくんの懐の深さを感じた。
『亜熱帯ガール』『僕のベイビーレモネード』『甘い恋人』など比較的最近の曲から、『ラ・ブーム』『シエスタ』『夏物語』などカジくんファンにはたまらない思い入れたっぷりの曲まで、予想もつかない順番で名曲が次々に飛び出して、その度に会場が湧いた。
それがものすごく楽しくて、同じセットリストでもう一度やってほしいと思ってしまったぐらい。
自分の中にある変わらないものを鮮明に打ち出しながら、新鮮な驚きも感じさせてくれるのがカジくんのすごいところ。
セカンドアルバム『TEA』をスウェーデンでレコーディングした思い出とともに紹介して、その中から『メイド・イン・スウェーデン』と『ラムロッサ』をやってくれた。
キラキラとはじける爽やかさに、ふつふつと湧き上がる力強さ。
そんな炭酸水のイメージがカジくんにぴったり重なる。
ラムロッサというスウェーデンの炭酸水を私はまだ飲んだことがないんだけど、いつか飲んでみたいな。
手加減なしに全力で突っ込んでいく、カジくんの熱くて激しいところが私は大好きなんだけど、そんなカジくんの作るフットボールソングは最高にかっこいい。
この日は『Footballing Weekenders』をHARCOさんと一緒に歌ってくれた。
フットボールのことは全然わからないのだけど、カジくんの作るフットボールソングは大好き。
自分の好きなものを徹底的に追求するカジくんの姿勢も大好きだ。
カジくんがフットボールの話をし始めたので、わからないなりに少しでも正確に理解しようと、ちょっと身構えて話に集中した。
その途端、カジくんが「ユーロ2000!」と勢いよく叫んだのでびっくりした。
わっ!12年さかのぼった!
さっきまで真剣に耳をすませていたのに、これには思わず笑ってしまった。
カジくんのこういうとぼけたところが大好き。
カジくんはチェルシーの大ファンなのだけど、カジくんの好きな選手が活躍したそうで鼻高々だと嬉しそうに話していた。
そのあとに「別に自分が何をしたわけでもないんだけど…」と付け加えるところがカジくんらしい。
カジくんの力強いのに堅苦しくならないところ、ジェントルなのに恐ろしく自由なところが私は大好きだ。
ダイサクさんに話を振ってトークを任せている間に、櫛で髪の毛を整えるカジくんを見ているのも楽しかった。
まだ発表されていないライブの情報を喋るカジくんが「聞かれると色々喋っちゃうんですよね!」と言った瞬間に、HARCOさんが「誰も聞いてない…」って突っ込んだのもすごくよかった。
ツアーメンバーが素晴らしくて、またこのメンバーでのライブを観たいなぁって思った。(東京にはナリくんも来てくれたそうで、羨ましい!)
楽しい時間は長くは続かない。
ずっと楽しみにしていたライブも始まってみるとあっという間に終わってしまう。
『Too Much Too Young』でのゾンビポーズや『ヘイ・ヘイ・ベイビーポップ』での大合唱。
カジくんを見るのに夢中だったけど、時々お客さんの様子を眺めてみると、みんながカジくんに夢中なのがよくわかって、胸が熱くなる。
ラジオでカジくんが「ビーチでパーティーをするような楽しいライブにしたい」って言っていたけれど、その言葉通りの楽しいライブだった。
カジくんと一緒に歌ったり、踊ったり、手拍子したり、最高に楽しい時間。
私は『君とサマーと太陽がいっぱい』の盛り上がりが特に忘れられない。
Haircut100のカバー『favourite shirts』が聴けたのも嬉しかった。
「好き好きシャーツ」って、カジくんが曲紹介するのがたまらなく可愛かった。
『ホワイトシューズ』は今年ラジオを含めて三回ライブで聴いたのだけど、三回とも「輝くYou&Me」のところを「輝けYou&Me」って歌っていたから意図的に変えて歌ったのかな。
私はこの曲の「そして隙を見て」ってところがすごく好き。
行動力だけじゃなく機をうかがう冷静さを兼ね備えている感じがして、このフレーズだけで、自分の感情にのまれてしまわない強さを感じる。
ためらいなく思いっきり振り切れちゃう人なのに、思慮深くて理性的な面も持っているから、カラフルで深みのある歌詞が書けるんだろうなって思った。
カジくんから出てくる言葉も音も大好きで、毎日カジくんの曲ばっかり聴いているのだけど、やっぱりライブで聴くのが一番!
ライブが終わるそばから次にカジくんに会える日のことが楽しみで仕方ない。