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ツイッター @hyokofuji ミサ

カジヒデキ SWEET SWEDISH WINTER

カジくんの新しいアルバムが発売された。 
スウェーデンの冬」をテーマにしたコンセプトアルバム。 
『SWEET SWEDISH WINTER』 

私はカジくんを好きになるまでスウェーデンには全く関心がなかったのだけど、Mr.スウェーデンを名乗るカジくんにつられて、ちょっとずつ北欧の文化に興味が出てきた。 
北欧特集の『TRANSIT』も買ったことだし、ちょっとずつ勉強して詳しくなっていこうかなって思う。 
いつかスウェーデンに行ってみたい。 

スウェーデンといえばセムラ! 
カジくんから聞くまでセムラというお菓子の存在も知らなかったのだけど、カジくんも大好きだというこのスウェーデン伝統のお菓子を神戸にあるマルカというお店で食べてみた。

私がセムラを食べにいったのは2月12日。 
たまたま今年のセムラの日だった!(毎年「セムラの日」というのが決まっているそう) 
セムラは期間限定のお菓子でイースターまでの40日間だけ食べることができるらしい。 
カルダモン入りのパンにアーモンドペーストと生クリームが挟まれている。 
マルカのセムラはカルダモンが効いていて、パンをくりぬいた中にたっぷり入っているアーモンドペーストにシャリシャリした食感があって、すごくおいしかった。 
カルダモンは初めて口にしたのだけれど、ショウガに通じるものを感じて、「なるほど、冬のお菓子だな!」って思った。 

『SWEET SWEDISH WINTER』には「セムラ・ソング」というセムラを歌った曲が入っている。すっごく愉快な楽しい曲!

セムラは数年前に出たアルバム『STRAWBERRIES AND CREAM』 にも登場していて、「スカ・ヴィ・フィーカ?」という曲に「2月はセムラでノックアウト」って歌詞が出てくる。 
私はこの曲の「ちょっとお茶して気分を変えよう」って部分がすごく好き。 
ちょっとお茶したぐらいで気分が変わらない日もあるけれど、それでも「ちょっとお茶して気分を変えよう」と思える自分でいられればいいなって思う。 

『SWEET SWEDISH WINTER』に入っている曲で一番好きなのは「気高きウインターズ・スカイ」。 
ヨーテボリを舞台にした曲。 
カジくんのスウェーデンでの思い出の中に日常が窺えて、それが自分の日常とも通じるところがあるように感じられるのが何だか嬉しい。 
朝靄がたちこめる中、凍った路面を滑るように歩いたり、トラムに飛び乗ったりする光景は遠いまちスウェーデンのものなんだけど、大好きな場所に行くとちょっと元気が出たりするのは私も同じだ。 
もうひとふんばりするための何かを日常の中に持っておくことは私にとって大事なことなので、カジくんがそういう瞬間を歌にしてくれているのがすごく嬉しかった。 
特典のZINEに「スタジオ裏の丘から海を眺めて、ヴァイキング時代に思いを馳せて勇気を出した」っていう内容の話が書かれていて、その一文にも感動してしまった。 
この曲の「ほどけそうな靴ひもを もう一度 締め直そう!」って歌詞もすごく好きだし、私はとにかくカジくんが「大丈夫」って歌うのが好きなんだなって、この曲を聴いて改めて思った。 

アルバムタイトルにもなっている曲『SWEET SWEDISH WINTER』はFreewheelの曲をKONCOSとカジくんが一緒にカヴァーしたもの。 
他にもKONCOSが関わっている曲がいくつかあって、いい感じでKONCOSっぽくなっているのが嬉しかった。 
KONCOSのタイチくんとヒロシくんは帯広出身で、『ピアノフォルテ』という帯広をコンセプトにしたアルバムを昨年リリースしたところ。 
そんな二人がカジくんのスウェーデンをコンセプトにしたアルバムに参加するというのが何だか素敵だなって思った。 
元の曲を聴いてみたのだけどすごくかわいらしい曲だった。こういうの、好き! 

ZINEには「僕の好きなスウェディッシュ・ポップ10枚」というページもあったので、カジくんオススメの曲をどんどん聴いてみようと思う。 

「このアルバムの事をもっと深く理解して頂く為に、ファンジンを作りました」ってZINEに書いてあったけど、こういうのを作ってくれるのがすごく嬉しい。 
カジくんの「自分の好きなものを広めたい」っていう思いが存分に詰まっている充実の内容で、それを冊子の形で手にすることができて、すっごく幸せだなって思った。 

このアルバムを聴いていると、スウェーデンの冬がすごく魅力的に思えてくる。 
日照時間は短いけれど、寒くて暗いだけじゃなくて、生活を楽しむ工夫に溢れた素晴らしい季節なのかもしれない。 
寒いのは苦手だけど、冬のスウェーデンにいつか行ってみよう!